業務スーパーのオートミールを生活に取り入れる方が増えており、SNSでも体調の改善にまつわるコメントを見かけます。
しかし、オートミール生活に切り替えてから良さそうな変化を実感できず、腹痛や便秘・下痢、疲労感を感じるなど、イマイチ体にフィットしていない感じがするなら・・
パンやケーキのもちもち食感・弾力・ねばりに影響するグルテンは、穀物を原料としている食品に広く使われています。そんなグルテンとオートミールにまつわる・・
業務スーパーのオートミールはグルテンフリーか?
なぜグルテンが入ったオートミールが存在するのか
これらの疑問について分かりやすく見ていきます。
オートミールは他の穀類と違う:グルテンの含有について
オートミールとは「オーツ麦の食品」であり、Oats:燕麦(えんばく)とも言いますが、似た穀物には・・
小麦
ライ麦
大麦
などがあります。さらに人工で交配した穀物種の「ライ小麦」もあります。ライ小麦はグルテン少なめで、ミネラル分が豊富、そして・・
低温期の発芽や伸長が良好である。耐乾性も強い。
これら4つの穀物には、多かれ少なかれグルテンが含まれています。
これらの穀物と比べてオートミールは・・
「グルテンフリー」という言葉を聞くことがありますが、意味を直訳すると →「グルテンを含まない食品」となります。ということは、オートミールはグルテンを含まない食品なのか?そこがポイントになります。
オートミール製品にグルテンが入っている可能性がある
まず、なぜグルテンを気にする方がいるのかについて。グルテンに敏感に反応するグルテン不耐症とはこんな症状です。
グルテン不耐症は、グルテンへの過剰な感受性を持ち、グルテンを摂取することで腹痛、下痢、頭痛、頭がぼんやりする、倦怠感、抑うつ、不安等の様々な身体症状や精神症状を引き起こす。
このような問題がある方は、あらゆる食品の購入前にグルテンの含有についてしっかり調べる必要があります。
オーツ麦はグルテンなし、だがオートミールの袋の記載は?
原材料がオーツ麦100%の食品があったとします。未開封なら中身はオーツ麦のみであり、グルテンは入っていないはずです。しかし実際のところは・・
これは、工場から出荷した状態で未開封なのに「グルテンフリーではない」ということです。
オーツ麦を栽培、収穫、梱包、出荷するとグルテン入りになる理由
オートミールにグルテンが混入するのは、いくつかの理由が考えられますが、最もありがちなのが・・
畑から収穫の際に混入してしまう
製造する段階で工場内で混入してしまう
この2つです。
まず栽培しいている環境で混入するパターンとは、オーツ麦を扱っている農家ではオーツ麦以外の穀物:小麦なども栽培していることが多くあり、畑が隣接しているために・・
こんな事があります。
そして2つめのパターンは、オートミールの収穫を終えて → 工場で製造するときに混入するパターンです。
穀物全般を製造する企業では、同じ工場内で製造している他の穀物:小麦などが混入してしまうケースがあります。この「混入している可能性」がある製品については・・
これを推奨しています。コンタミネーションとは「意図せず微量だが混入する」という意味です。
間違って混入の注意:コンタミネーション表示の例
業務スーパーオートミールのカナダ産のパッケージをよく見ると、裏にはこのような注意喚起の表示があります。
このコンタミネーションの注意喚起は消費者庁が推奨しているのですが、小麦が・・
『入ってるかもしれない』などの可能性表示は禁止
「混入あるかも?」または「入っている場合があります」のような可能性についての微妙な表現は禁止されています。
こちらは業務スーパーオートミールのチェコ産です。裏には注意喚起の文章:小麦に対するコンタミネーションの表記があります。
グルテンフリーの製品と普通のオートミールの違いとは
本来はグルテンが入っていない食品なのに 作業工程で微量ながら混入する可能性があるとは、どれくらいのレベルなのか気になります。
北米とヨーロッパで市場に出回っている109のオーツ麦含有製品に関する研究で、平均で200パーツパーミリオン(ppm)を超えるグルテンが含まれていることがわかりました
グルテンに反応する免疫疾患:セリアック病の方は20ppmのグルテンでも反応が出てしまう事があります。そんなことから、国際的な食品規格(コーデックス委員会)では・・
グルテンフリー表示は 20ppm を超えない場合と規定している
この 20ppm 以下が認められたオートミールには「グルテンフリー認証マーク」の表示が認められます。
グルテンフリー認証マークとは?
GFCO(Gluten-Free Certification Organization)とは、アメリカの組織で最もグルテンフリーの基準が厳しい認証組織です。上の画像がグルテンフリー認証マークです。
このマークがアリか、ナシかによって、グルテンフリーのオートミールであるかすぐに分かります。
業務スーパーのオートミール グルテンはどうなのか?
業務スーパーの神戸物産が輸入しているオートミールの製造国は・・
カナダ
チェコ
ラトビア
リトアニア
この4カ国であり、(分かる範囲では)いずれも北米とヨーロッパの有名なメーカーが製造してます。つまり、先の「平均でグルテンが200ppm含有している」の調査結果 → 109の製品に該当するオートミールです。
そして、パッケージを詳しくチェックしても・・
さらに確実に調べるために業務スーパーのサイトをチェックします。
業務スーパーのオートミールはグルテンフリーでは無い
業務スーパーのオートミールのうち2製品は神戸物産のサイトに紹介ページがありますが、そこにも・・
グルテンフリーのオートミールを製造するには、栽培から収穫、出荷に至るまで非常に手間がかかるため、低価格で提供する業務スーパーのオートミールに、さらにグルテンフリーを期待することは難しいといえます。
安心のグルテンフリーのオートミールを選ぶこと
「業務スーパーのオートミール、グルテンどうなの?」の答えは・・
これが正解となります。
ネットでグルテンフリーオートミールのおすすめ商品はこちら。アマゾンで★4.4、レビュー3,200越えの人気です。オートミールの世界大会「WORLD’S BEST OATMEAL」でチャンピオンになった実績があります。
まとめ:業務スーパーのオートミール グルテン
業務スーパーのオートミールはオーツ麦100%としていますが、完全にオーツ麦だけでなない:他の穀物が(ほんの少量でも)混じる可能性があるのでグルテンフリーではありません。
グルテンフリー表示のオートミールは値段が3倍以上になってしまいますが、安心を求めるなら仕方のない選択だといえます。